コース実施報告:ブリッジコミュニケーションコース2023
2023.09.20
ブリッジコミュニケーションコース2023は、2023年6月13日から8月29日の期間において実施し、15名の受講生が参加しました。参加者がコースを通じて何を感じ、学んだか、レポートから抜粋してコースの内容をお伝えします。
ブリッジコミュニケーションコース
異分野・異世代の相手と「共感」をつくり、100年先の未来に思考を飛ばした「地球貢献型プロジェクト」を構想します。自分の価値観、マインド、行動を変化させ、自分の常識外のコトを仕掛けるために必要な「ブリッジコミュニケーション」の概念を学びます。「ブリッジコミュニケーション講座(全2回)」とブリッジコミュニケーションを実践する「BC実践ゼミ(全5回)」で構成されています。
講義
- 100年先に思考を飛ばして、「考え方」を変える
- 異質なものに橋を架ける共感的コミュニケーション
- 相手の心を動かすプレゼンテーション
- 個の熱を源泉に発揮し続けるリーダーシップ
- 相手の心に残る言葉とストーリーをつくるライティング
- 外に出て知識を集め、発信して仲間を集める
<参加者>
参加者は20代から50代まで、部門も多様な方々に参加いただきました。
- 大手企業 1名
- 中小企業/銀行 2名
- ベンチャー 4名
- 大学院生(特待生)8名
- リバネスコミュニケーター 4名
実施概要
100年先に思考を飛ばして、「考え方」を変える
本日の講義を受けて気づいたのは、「自分ですべてやる必要はない」ということです。 これまでは、何かを成し遂げるには、それに必要なスキルをすべて自分が身につけなければならないと考えていました。 しかしブリッジコミュニケーションにおいては、自分と相手の関心が異なり、自分は相手が持つスキルを全く持っていないことが前提となっています。 自分がすべてのスキルを身につける必要はなく、異なったスキルを持った人たちを集めることが重要なのだと気づきました。
「100年後の未来はどうなっているか」という問いを受けて、改めて自分が何のために勉強してきたのか、これから何がしたいのかということを確認できたように思います。
異質なものに橋を架ける共感的コミュニケーション
全体の話を伺う中で、分野が異なる人、世代が異なる人に橋ではなく、彼らの頭上に虹をかけていこうとしているように思えた。雨により周りがぼやけて見えるように、他者をきちんと見ることができていなかったり、傘をさすように、自分で周囲にバリアを張っていたり、それらを取り除くきっかけを提供し、前向きな気持ちやわくわくを抱かせる虹がかかる土台を作っているように思えた。
共感は「つくる」ものだという考えに驚きました。どうしても「共感」と聞くと、元々お互いが持っているものの中から選び出すイメージを持ってしまいますが、そうではなく生み出すという考えに新鮮さを感じました。共感はつくるものなのだという考えに基づくことで初めて、自分とは全く異なる関心を持つ相手ともつながろうと思えるのだと分かりました。
相手の心を動かすプレゼンテーション
「what」ではなく「why」を話すということが一番印象に残りました。私自身もまだ勉強中なので、「what」について語ろうとするとどうしても自信のない話し方になってしまいました。もし、ここで私が「why」を語っていれば、私自身のパッションや思いを伝えることができたのではないかと思います。「what」について語るよりも、生き生きと話すことができ、他の人もそちらの方が興味を持ってくれたのではないかと思います。
大事なのは、何を伝えることができれば相手を動かすことができるのか。プレゼンテーションのスライドがどんなに多くても説得力があったとしても人が動くとは限らない。特に失敗談は人を引き付ける魅力があると考える。失敗した経験を話すことで、相手の共感を得ることができるし、プレゼンによって動機を与えることで人々の感動を勝ち取ることができる。
個の熱を源泉に発揮し続けるリーダーシップ
今後はリーダーという立場ではない場合も、自分がどのようにリーダーシップを発揮できるかということを常に考えることを実践していきたいなと感じました。
「モチベーションからパッションへ」というフレーズはまさに自分が経験したことだと思いました。今まで人からどう思われるか(=外的要因)という軸で生きてきましたが、本当に自分が夢中になれること(=内的要因)は何かと言う軸にマインドセットが変化してきた自覚があります。
相手の心に残る言葉とストーリーをつくるライティング
「書くのは自分の想いではなく、相手と共感できる想い」という点が印象に残りました。つい、自分の熱意を伝えると考えると、自分の想いばかり書いてしまいそうになりますが、それではブリッジコミュニケーションではないのだなと思いました。
自分の言葉を届ける為の力について、目の前の相手だけではなく、その向こう側にいる相手にも自身の想いを伝える為に、相手に合わせて言葉を変えることが必要である。そしてそれができるだけの物事の理解が必要となることは忘れないようにしたい。
外に出て知識を集め、発信して仲間を集める
今日までの一週間は、自己紹介の内容についてかなり悩んでいました。というのも、私はいつも「人間」や「社会」などの大きな主語を使っていたので、自分を主語にすることがとても難しかったからです。自己紹介文を考えるために、自分が教育哲学に興味を持った理由や、リバネスユニバーシティに来た理由を考える必要があり、軽く半生を振り返ることになりました。
他者からのアイデア、こんなのも面白そう?というのを頭の片隅に入れておくだけでも引き出しがだいぶ広がると感じた。また他者とのあえて共通項を見つけることも自分の考えをさらに上の次元で考えることができると感じた。
本コースでは、「教える」「伝える」ではなく「中高生とともに挑戦する」を目標に本コース15名の参加者が4チームに分かれて、教育プログラムを企画しました。各チーム「100年後の未来に向けて実現すること」をテーマに、中高生たちを巻き込むワークショップを行いました。参加した大半の中高生がワークショップで描いたような未来をつくりたいと「とても思った」「思った」と回答をしてくれました。