リバネスユニバーシティーNEWSコース実施報告:ヒューマノームAIコース2022

コース実施報告:ヒューマノームAIコース2022

2022.10.31

ヒューマノームAIコース、プレ開講の講師をつとめた篠澤です。2022年6月3日から9月30日で全12回を実施し終えました。

受講生の感想をレポートから抜粋してお伝えします。

  1. ★他の専門家とどのようにうまく付き合っていくか
  2. ★データ取得の大切さ
  3. ★実感のあるデータ取得
  4. ★新規事業にするときのリアル
  5. ★苦手と分かった。でも実装までイメージが湧く

1.他の専門家とどのようにうまく付き合っていくか

目に飛び込んできた瞬間に「見えないところで、そんなに苦労したんですね」と思わず頭が下がる感想がこちらです。

専門外の人と一緒に仕事するのは、「お互いのいいところを出しあい、弱点すらも助け合いで補う」ということをぱっと思いつく。これを、一般的に協調性のあるチームというのだろうか。このことに関して、「自身の良さを存分に発揮すること」だけを考えている人が多い。
だが、その「自分の良さ」というものは自身が思っている以上に、他の人にはチンプンカンプンであり、専門を超えた仲間間での目標・意識・モチベーションの共有にはなっていない。つまり、自身のしていることが逆に協調性を失っていることに気づいていない場合がある。
そのような経験を自分もしているし、他の人もしているのをみて、協調性に大事な要素は「自身の良さを知ってもらい、仲間にとって自身のやっている仕事に介入しやすい状況を作り出し、仲間の仕事を促進させること」だと感じた。あるいは、自身がそのようなことが可能な組織に入ることが必要かとも考え、これが就活上で意識するべき点だと感じた。

チームが機能する・しないの瀬戸際を見た人は強い。そう思います。

2.データ取得の大切さ

他のコースで得られない点として実データ実解析を設定しましたが、ちゃんと伝わったようです。

これまでは、アルゴリズムやデータの計算力が一番大事だと思っていましたが、今回の講座を通して、必要なデータを見つけて整理することがより重要だと気づきました。
このコースから、チーム外の専門家とのコミュニケーションが有用な情報を得る最良の方法であることがわかりました。
知識の制限から解放され、実践の観点から問題を見る必要があります。

さらに、この受講生はこちらから指定した訳ではないのに、専門家を見つけて自分でインタビューを取りに行きました。素晴らしい行動力だったと思います。

3.実感のあるデータ取得

こちらは既にAIを学んだ経験者でしたが、データ取得について実感のこもったレポートを書いてくれました。

講義参加以前は全く経験がなかったこととして、FitBit,Halshare,アンケートと3つの方法でデータを自ら取得できたのがよい勉強になったと考えています。
FitBit,Halshareでは、連続した毎日のデータをとるだけでも貼った肌がカブレるなどの意外な障害があり、数値の羅列からは味わえない難しさを文字通り肌で感じました。
また後半では睡眠と昼食の関係を測るためにアンケートを実施していましたが、協力を依頼したほとんどの人は反応してくれず、反応があってもその当日しか入力してもらえないことがほとんどでした。
特に報酬がなかったことも原因の一つとは思いますが、「データを取得したい」という動機付けが考えられていなかったのが反省点と考えています。

4.新規事業にするときのリアル

今後は研究職に就く予定という方のコメントです。

新規事業にするときのリアルを知れたのも、自分にとってとても大きい。
問題設定がうまくいっても、協力してくれる人・組織がいないのでは動かすのは難しいし、 データを集め改善していくシステムを作り上げられなければ事業化は難しい。
『データが用意されていない』というこのコースの特徴が、それらを教えてくれたと思う。
(同時にそんなコースを運営していただいたスタッフのみなさまのご尽力に感謝、胆力に脱帽です)

ヒューマノーム研究所、リバネスでは日常的に起こっていることです→「データが用意されていない」。これを整然と提供し、カオスをくぐり抜けてもらったのですが、どういうマインドセット、スキルセットが今後必要になるかを学ぶことができたようです。

5.苦手と分かった。でも実装までイメージが湧く

自分の苦手をみとめることも、また一段とリアルだな、と感じたのがこちらのコメントでした。

これまで数ヶ月間に渡り、機械学習・AIの基礎からその実装まで実践的に学習を深めてきたが、一番の感じた事は「自身の苦手分野(機械学習分野)においてでも、最低限のディスカッション・提案が可能になった」ということだ。
機械学習・AIの得意なことややろうとしていること、作業について基礎を理解することで、実装する際に何をどのように使えば応用可能であるか、といった想像ができるようになった。
今回の一連のセミナーをきっかけに、これからも「数年先を見据える」意識を持ってして勉強を深めていきたい。
大変貴重かつ楽しい、インタラクティブな講義をありがとうございました!

以上でした。本記事のまとめです。

受講生のレポートからは次のようなことが読み取れました。

  1. ★他の専門家とどのようにうまく付き合っていくか
  2. ★データ取得の大切さ
  3. ★実感のあるデータ取得
  4. ★新規事業にするときのリアル
  5. ★苦手と分かった。でも実装までイメージが湧く

以上をご紹介しました。

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