【実施報告】TAKANAWA GATEWAY CITY「LiSH」にて香りの循環プロジェクト「アロマループ」の実証実験を実施―家庭に眠る香水が未来のまちを彩る― 香り当てクイズを通じたウェルビーイング効果と技術課題を検証
2025.12.10
JRE Stationカレッジ「エコテックコース」から誕生した「アロマループ」プロジェクトチーム(株式会社ルミネ、株式会社日立製作所、三井住友海上火災保険株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、株式会社リバネス)は、2025年9月から11月中旬にかけて、TAKANAWA GATEWAY Link Scholars’ Hub(LiSH)にて実証実験を実施いたしました。
■実証実験の背景と目的
本プロジェクトは、購入後に使い切れず家庭に眠っている香水を「家庭内余剰資源」と捉え、空間アロマとして再利用することでサーキュラーエコノミーの推進を目指すものです。今回の実証では、京都のスタートアップである株式会社アロマジョインの香りデバイス「AROMA SHOOTER」を活用し、来場者が「香り当てクイズ」を体験しながら、気分の変化やリラックス効果を測定することを目的としました。
■実証の内容と当日の様子
会場となったLiSH Studio 1では、特設の体験カウンターを設置し、廃棄される香水をアップサイクルした香り3種類を含む6種類の香り当てクイズとアンケートを実施しました。 11月20日にはセミナーも開催され、多くのラボメンバーや来場者が参加しました。技術的な仕組みや「香りの循環」というコンセプトに対しては非常に高い関心が寄せられ、ビジネス化に向けた活発なディスカッションが行われました。

特設の体験カウンターの様子

「香り当てクイズ」の体験の様子

11月20日開催のセミナーの様子
■得られた知見と今後の課題
今回の実証実験、特に11月のセミナー当日には、ラボの枠を超えて多くのメンバーや来場者が集まり、非常に活気ある場となりました。参加者との対話を通じて、以下のような前向きな成果と、次なるステップへの課題が得られました。
● 「香り」が持つ高い集客力とエンターテインメント性: 「香り当てクイズ」という体験自体を多くの方が純粋に楽しみ、香りへの強い興味・関心が示されました。特にセミナー当日は、予定時間を超えても質問が絶えないほど盛り上がり、技術的な仕組みや「香りの循環」というコンセプトが来場者の知的好奇心を強く刺激することが確認されました。
【アンケート結果】香り当てクイズの満足度については、半数以上が高評価

● デバイスの安定性と技術への信頼: 実証期間中、香り噴射デバイス「AROMA SHOOTER」自体のトラブルはほぼ発生せず、非常に安定して稼働しました。この高い技術的信頼性は、商業施設や公共空間での常設展開に向けた大きな自信となりました。
● ビジネス実装への手応え: 特定の商品の香りを体験してもらうなど、「香り」をフックにした展示が強力な集客ツールになり得るという、ビジネスモデルのシンプルかつ強力な有効性が示唆されました。
【アンケート結果】導入意向:38%が「導入したい」

● さらなる体験価値の向上に向けて(今後の課題): よりスムーズで満足度の高い体験を提供するため、操作用iPadの反応速度の改善といったUI/UXの最適化が重要な鍵となります。また、初めての方でも「いつ、どこから、どの距離で」嗅ぐのがベストか直感的に理解できるような視覚的ガイドの導入や、嗅ぎ分けの難易度調整を行うことで、より幅広い層に「香りの循環」の価値を届けていく予定です。
今回の知見を活かし、次はルミネ店舗等のより実戦的なフィールドでの展開を目指し、ビジネス面でのディスカッションも深めながらプロジェクトを加速させてまいります
■今後の展開
本実証で得られたデータとフィードバックに基づき、デバイスの操作性向上や、より直感的に楽しめる体験設計の改良を進めます。将来的には、駅やオフィス、商業施設など、多様な都市空間における「香りの循環モデル」の常設展開を目指し、“香りでまちをデザインする”新しい価値の創造に取り組んでまいります。