リバネスユニバーシティーコンテンツ受講生の声:ブレーキを踏まずに行動した先に、最高に面白い世界があった(山梨大学大学院・村山さん)

受講生の声:ブレーキを踏まずに行動した先に、最高に面白い世界があった(山梨大学大学院・村山さん)

2023.05.11

ブレーキを踏まずに行動した先に、最高に面白い世界があった

山梨大学大学院・博士課程3年  村山 拳午さん

村山さんは2022年度、第1期の特待生としてリバネスカレッジの「ブリッジコミュニケーションコース」「ディープイシューコース(現・QPMIコース)」へ参加し、全てのコースを受講・修了しました。

未知な世界や人と繋がる価値に気づいた

リバネスユニバーシティーの中で、100年先に思考を飛ばして自分が何をやりたいのかを本気で考えた時、研究室のメンバーや学会のような狭いコミュニティで満足してはいけないと気づきました。特にこの数年はコロナ禍もあり、今まで以上に閉鎖的なコミュニティだけで議論が進み、議論する相手も固定化していました。本コースでは、今まで接する機会がなかった企業の方やベンチャーの創業者の方の考え方に触れ、コロナ禍でも行動している人たちをたくさん見る中で「コロナ禍と行動ができていないことは全然関係なかったじゃん」と強く感じました。また、私の考え方が「今のままでは本当にやりたいことは達成できない!」、「もっと外の人とコミュニケーションを取らなければ成長しない!」、「もっと行動しなければいけない!」と回を重ねるごとに変化していくのを感じました。更に、異分野の相手に「共感を得る」そして自分自身が相手に「共感する」ということが非常に難しいことを知ることができて、未知な世界や人と繋がる価値の大切さに気づくこともできました。

 

仮説だけでは何も始まらない

本コースを通じて、私に足りないのは「本気で取り組む」の転換であることがわかりました。もちろん、これまでも真剣に研究に取り組んできましたし、多くの時間を研究に投資してきましたが、「失敗しないように上手くこなす」という視点がどこかにあったような気がします。本コースの中で行った「酪農の課題解決」というテーマにおいても、途中までは「いい感じの仮説だけを立てて行動に移さない」という状態でした。その事実に気づいてからは、「無駄かもしれない」「まだいいアイデアになっていない」と考えすぎずに、身近に訪問できる酪農家さんのところに行って話を聞いたり、論文を読み漁ってみたり、とにかく全力で動いてみました。その結果見えてきた世界はとても新鮮で、今まで体験したことがないワクワク感がありました。私は、研究紹介などで「石油資源の枯渇問題の解決を目指して」といったビジョンを語っていますが、実はまだ、その課題が顕在化しているスリランカ等の現場に行ったことはありません。「行かない理由はない、じゃあ行ってみよう。」そんな風に考えられるようになったことが、私の一番の変化だったと思います。

 

研究室の外で、プロジェクトを立ち上げる挑戦を

リバネスユニバーシティーに参加していた1年間の間に、大学での活動にも変化がありました。実際に活動した例を挙げると、博士課程にいる学生同士が分野を超えて交流する活動の企画や大学が実施しているジュニアドクター自然塾プロジェクトのメンターに挑戦するなど、自分から積極的に未知なものに挑戦できるようになりました。また、博士課程学生の異分野交流会では「先生なしで、自分たちでもっと行動しよう」という話までに発展し、実際にいくつか具体的な活動を仕掛け始めています。その一つが「身近にある未利用資源を活用した人と自然を結ぶ新エネルギー獲得モデルの構築」です。学生が環境やバイオマス等の研究について議論するような場を設け、そこで実際に未利用資源からエネルギーを作ったり、ジュニアドクターに参加している子どもたちに体験プログラムを提供したりするようなプロジェクトです。再生可能エネルギーという言葉はよく耳にするようになりましたが、実際に自分たちで探してみる・作ってみる・体験してみることで、新しいアイデアが生まれるのではないかと考えています。このコースで実感した「出来ることから小さく、細かく、早くはじめる」という視点で、まずは身近にある枝などを燃やしてエネルギーを得て、年間どのくらいのエネルギーを作れるかを実証し、そこでどんな教育プログラムを展開できるかをすぐ試していく予定です。

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